匠 真鴨堂

青山骨董通り沿いにある真鴨・京鴨とワインのお店。Excellent。
年末ですなぁ、という事で、取引先の方とこじんまりディナー。料理も非常に美味しく、居心地もよく、近年稀に見る名店だった。

ジビエのなかでも鴨は猪ほど癖がなく、コク深い鶏のような味わいで人気が高い。ここでサーブされた品々 (ひない鶏の刺身、せせりと軟骨のソテー、呉塩豆腐、ラストの鴨鍋とうどん) も、どれも素晴らしく美味しかった。特に寒い時期だと鍋の温かさや出汁の奥深い味わいが、際立って美味しく感じる。そういえば真鴨(鹿児島) vs 京鴨(宇治)の食べ比べをしたかったのだけど、忘れていた。まあそのくらい美味しく、楽しい時間だったということだろう。

サーブしてくれた店員さんはワインにも通暁しており、お勧めいただいたワインの料理の相性もばっちりだった。特に、今回初めて飲んだDomaine Des Perrieres、Marc Kreydenweiss, 2001は良かった。赤ワインの酸味があまり好きではなく、白ワインに比べて舌にざらっと触る舌触りが好きになれなかった。でもこの赤は南仏らいしスパイシーな味わいがちょうどよくでていて、鴨の丸い味わいと相乗効果があった。もともとはアルザスでワインを作っていた人なのだけど、南仏で作ろうと思い立ったらしい。品種はグルナッシュとシラーが主体。

もう一つ紹介してもらったDomaine De La Bongran, Macon Villages, 2002は白。まあこっちは普通。 値段はこっちの方が高かったのだけど、値段は必ずしも美味しさの指標にはならないということだ。(まあ、いずれにせよ1万円もしないのでこんな大層な事を言えるはずではないのだけど)

サーブしてくれた方もなかなか個性的。何度かエントリにでてきている<内発的な楽しみ方>ができている人だという感じだ。取引先のDirectorさんの愛嬌のあるパーソナリティが、出し手の楽しみを引き出したのかもしれない。

作り手、出し手、食べ手の共鳴によって作り出された素晴らしい時間でした。

5点中4.7点。

03 5766 8108
日曜祝日定休