このMiho Museumだが,難を言えば,"展示室内でのビデオ・写真撮影・模写並びに万年筆,ボールペンなどの使用はご遠慮下さい"という注意が気があったり,リンクを張る時はメールで許可が必要,とか,内容が相応しくないリンクは断る場合があるとか,そういったコミュニケーションがあった点は残念だ.

美術館はそれ単体で存在しているわけではなく,人類が過去に想像してきた普遍的な美を保管し,研究し,教育・普及活動を行う者としての,ある種の公共に資する義務があると僕は思う.美術館の知的財産管理やブランディングも大切なのだろうけれど,サービスの提供者と消費者が接触する点の一つで,"心の狭い美術館だな"と思わせる要素があるのは,この美術館が全体としてとても良いから尚一層残念なことだと思う.

touch pointが一つ期待に反するだけで簡単に評価を下げてしまうのも,我ながら子供だなぁと思うのだけれど,消費者は押し並べて分野を問わずこんなものかもしれない.自分がconsumer touch pointを設計する時には注意したい.