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>Audi
South Africa Car of 2006の受賞、おめでとうございました。
World car of the year 2006受賞者、BMWより。


>BMW
World Car of the year 2006受賞おめでとうございました。
ル・マン24時間耐久レース 6年連続優勝者、Audiより。


>AudiBMW
美人コンテストではご苦労様でした。
2006 International Engine of the Year優勝者、Subaruより。

BMWが「南アフリカでのコンテストで優勝するよりも、全世界を舞台にしたコンテストで優勝する方がすごい」、と言ってきたのに対して、Audiは「カーコンテストで優勝するよりも、ル・マン24で優勝する方がすごい」と応酬。そんな事を言ってるBMWAudiに対して、「カーコンテストや耐久レースなぞ、所詮は表面的なにぎやかしコンテストにすぎない。エンジンが優れている自分がもっとも素晴らしい。」と応酬。

BMWのコミュニケーションは簡単に応報されてしまう可能性が高い(っていうか実際に簡単に応報されたしね。)のに比べて、Subaruのコミュニケーションは応報がとりにくい。どこの国で広告を打っているか知らないけど、日本車 = メカニクスが優れている、という既存の強みがある領域(多分ね)の重要性を上げると同時に、とりわけSubaruがその領域で優れているというコミュニケーションをしている。他のコンテストを単なるBeauty contestとラベリングしているヒネリが面白いね。



そういえば日本では競合比較広告ってあんまり見ない。はっきりとしたデータを見た事はないんだけど、あまりにも露骨な比較を行うと、消費者の購買意欲をかえって削いでしまう、という意見がある。日本の消費者は洗練されているから、とかなんとか言っている人がいるんだが、なんで洗練されているから競合比較広告だと購買意欲を喚起されないのか、というつながりを納得させる説明には出会った事がない。

現象の原因を消費者に帰属するよりも、むしろ広告業界の推移に帰属した方が納得感があると思う。つまり、TVメディアを中心とする日本の広告業界が育成されてきた時代が、業界全体が右肩上がりの高度成長時代であったために、一般的に同業間での関係が友好的で、それと分かる競合比較広告を企業群が自粛してきた慣習が今も続いている、という説明だ。電通博報堂といったジャイアント*が、顧客間の軋轢を避けるために競合比較CMを行わないように誘導する役割を果たしたと指摘することもできるかもしれない。
(*日本は欧米に比べてTVメディア代理店の上位集中が進んでいる。)

現に、高度経済成長が一段落してから日本への進出を本格化してきた企業は、あまりこの慣習に従っていない。例えばPhilips*のソニケアっていう電動歯ブラシは、TVCMも比較広告を打っているし、パッケージに競合よりも優れていることを、競合を名指しして書いたりしている。
(*半導体分野での日本進出は早かったけど、家電・美理容製品分野に進出したのは最近の話)

もし、外資系の進出と並行してこういった慣習が次第になくなっていけば、広告がよりhigh contextになって面白くなるかな、と密かに期待している。
競合比較が一般的になったからといって、マーケットメカニズムが健全に機能する限り、自ら首を絞めるような消費者から嫌われるCMが席巻する可能性も低いと思うし。
せいぜいこんなところでは、と。
http://video.google.com/videoplay?docid=-4244435439024898899&q=pepsi+coca

http://www.youtube.com/watch?v=Q1eDAm0Hxqs

http://www.youtube.com/watch?v=9wE8Ga0tKgM