ブラックホークダウン

監督:リドリースコット
先日起こった、イラクでのアメリカヘリの撃墜の事件で思い出される作品。
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1993年。
米軍のベテラン兵士たちで構成される米軍特殊部隊とデルタ・フォースが、
平和維持活動の一環としてソマリアに派遣される。
内戦鎮圧のため軍事独裁政権の指導者らを逮捕しようとするが
軍用ヘリ・ブラックホークRPG(肩打ち型のミサイルランチャー)により撃墜され、作戦が当初の時間を大幅に超えて泥沼化。
国連側がアメリカ兵18名、国連のマレーシア兵1名の戦死者を出す。
一方ソマリア側は1,000人を越す死者を出している。
アカデミー編集賞と音響賞を受賞。
苛烈な戦闘シーンからか、アメリカではR指定

ハリウッドの戦争映画としては異色で、
ストーリーの「落ち着け所」を設定せずに
ひたすら無残な戦闘シーンを描いています。

映像の力は"プライベートライアン"で描かれた
ノルマンディー上陸作戦に劣らないと思います。
実際の映像も使用したとどこかで聞いた覚えがあります。

ブラックホーク・ダウン
ブラックホーク・ダウンジョシュ・ハートネット リドリー・スコット ユアン・マクレガー

ポニーキャニオン 2005-03-02
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おすすめ平均 star
starソマリア紛争の実話に基づく、息をするのを忘れるような映画。
starDボーイズがカッコよすぎ
star正義の名の下の残酷な戦い

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******以下ネタバレ注意*******

******以下ネタバレ注意*******

******以下ネタバレ注意*******


戦闘シーンの描き方、
兵士の恐怖と焦燥、武器の扱い方、
ソマリアの兵士と暴徒、
石片と砂埃、ヘリの墜落、町の風景、
効果的だったと思います。

所詮はアメリカ側から見た映像、という批判も聞きますが、
注意深く見ると、ソマリア兵の苦しみや、
家族を失った母親の号泣のシーン、
老人が死んだ子供を抱えて平和維持軍の装甲車の前を横切るシーンなどあり、
僕にはアメリカ側の痛みも、ソマリア側の痛みも、
描かれているように見えました。

犬を使って<ソマリアの日常に侵入した外国兵>
という構図を効果的に演出していたように思いましたが、
皆さんは犬をどう見たでしょうか。

どうして他人の喧嘩に英雄気取りで介入するのか、という質問に、
結局映画としての結論を出さないまま終わっていたように思います。
やはり戦争映画として亜流に属するように思います。
実際の戦闘はもっと恐怖の連続なのだろうけど、
映画でも震えるほどでした。。
秀作だと思います。