2001年参議院選挙の小泉効果分析03

2001年参議院選挙の小泉効果についての仮説:
従来は自民党を「拒否政党」と考えていた人であっても、小泉氏のビジョンに共感し、かつ小泉氏が自民党を改革してくれるという期待が持てると考えれば、小泉氏への支持が自民党への支持に正の影響を与える。

今のところデータに基づく根拠は希薄。
とりあえず自分が去年何を考えていたかを思い出している。

当時は、自民党既得権益に縛られすぎており、日本を改革する力はないと考えるが、自民党以外の政党に政権を担当する能力は認められず、やむなく自民党を支持するが、これ以上議席を伸ばしてほしいとは思っていなかった。むしろ、村山内閣時の55年体制崩壊の時に見せた様々な党内改革は、自民党が自身の危機を意識せねば起こり得なかったことであろうし、これから議席が減少することで党内改革、ひいては政治改革が行われるのが最も順当な政治改革の過程であるように考えていたと記憶している。

自民党は支持しないが、小泉氏は支持する。小泉氏が自民党の体質を改善し、制度の改革を進めることができることが確認され次第、自民党に対しても支持を行うことにする、といったような具合だったか。

各政党の政権担当能力についてはJGSS2000の調査がある。
「政権を担当する能力があるのはどの政党だと思いますか(MA)」という質問に対して、39.2%が「自民党」と回答している。一方民主党は主に民主党支持者からしか支持されておらず、その民主党支持者の中で、民主党政権担当能力があると思っている人は60%にすぎず、自民党支持者の人で自民党政権担当能力があると思っている人の比率、約9割には遠く及ばない。